- ヴァン
- 「どうした?」
- カルディア
- 「……あ……えっと」
席につくまでにも思った小さなこと。
ヴァンに言うまでもない――
とは思ったのだけど、こうして尋ねられた以上、
隠しておくことでもなかった。
- カルディア
- 「周りの女の人。皆、着飾ってるから……私だけ場違いかなと思って」
言いつつ、やはり周りに目が行く。
幸い、周囲からはおかしな目で
見られているわけではないけど……
それでも自分の恰好との差異は歴然だった。
- ヴァン
- 「なんだ。そんなことか」
- カルディア
- 「そ、そんなことじゃない。
私がちゃんとしないと、ヴァンまでおかしいと思われるし……」
- ヴァン
- 「いいんだ。気にしなくていい。
お前が恥をかくようなことはないし、そもそも私がかかせないさ」
- カルディア
- 「けど……」
- ヴァン
- 「謙虚さは尊いものだが……
お前はもう少し、自分の魅力を自覚するべきだな」