カルディア達が入っていったのは、
大通りの一角にある洒落た喫茶店だった。
どのぐらいお洒落かと言えば……。
利用客が9割方カップル――
と言えば嫌でも想像はつくだろう。
- ルパン
- 「…………別に。
あいつらがどこでお茶しようが、俺にはちーっとも関係ねえけどな」
店内から聞こえてくるのは、
仲睦まじい男女の声。
ちらりと覗けばテラス席には、
思い思いに座る客の姿。
そんな光景に背を向け、
植え込みにもたれかかったままに、
俺はシシィを抱え上げ撫でまわす。
- ルパン
- 「……なー、シシィー?」