三郎は、三つ年下の幼馴染だ。
ここ五年くらい会えてないから、
今どんな姿になっているかは知らないけどな。

昔から考えてることがわかりやすくて、好きな子に一途で、
ま~からかいがいのあるやつだった。

砲術師範の息子だから、
優秀な砲兵になっていることは間違いないだろうな。
次に会った時に銃の腕前を見るのが楽しみだ。

……ところで面白いのはここからだ。
噂ではあいつ、
いまだに銃と同じくらい刀の稽古もしているらしい。
刀なんてこれからの時代の戦では大して役に立たない――
あの家の息子ならよく知っているはずだが、なぜか?

それがどうも「守りたいものがある」とかなんとか。
ははっ、さてなんのことだろうな?
俺にはまったく見当がつかない。

今度会った時に詳しく聞かせてもらうとしよう。