佐野ゆずりは
「私が撃つので構いませんか?」
山瀬大蔵
「どうぞ」
佐野ゆずりは
「では……神崎さんの銃から、お借りします」

神崎さんが頷いたのを確認して、銃を手にとる。

足を広げて立ち、銃を構える。

的をまっすぐ見据える。
肩の力は抜いて、必要な力だけを指先に込める。

それぞれの銃で十発ずつ。

試し撃ちを終えて、銃を置く。

実際に撃ってみて、
どちらとも私が愛用している銃と
同じ性能だと理解できた。

山瀬大蔵
「なるほど。確かに弾は尽きないようだ」
山瀬大蔵
「しかし、見事なもんだな。
いつのまにこんな腕前になっていたんだ?」