「トリックオアトリート!お菓子くれなきゃいたずらしちゃうよ♥」
「ミネット、楽しそうだな」
「そりゃあもう、年に一度のお祭りだからね!レインは……吸血鬼?」
「まあ、そんなところだ。お前は魔女か?」
「そ。似合ってるでしょ?」
「なあ、そこのお前!お菓子くれよ、頼むから!」
「ネロはフランケンシュタインか。……それにしても、何故そんなに菓子集めに必死なんだ?」
「あ、いや、えっと、なんていうか……。
俺、自分の衣装準備するの忘れてて、それで、カノンに頼み込んで急ぎで作ってもらって……」
「なるほど。その対価が大量のお菓子ってわけだ。いかにもあの子らしいね。
で、どのくらい用意しないといけないの?」
「カノンの体重3人分……」
「それはまた、すごい量だね……」
「お菓子で済むならありがたいじゃないか。せいぜい街中を駆けずり回るんだな」
「そんな冷たいこと言うなって。
あ、そうだ、ミネットなら、魔法でお菓子出せるだろ?ぱーっと頼むよ、ぱーっと!」
「そうだなあ、僕にも何か条件をつけてくれるなら、やってあげてもいいよ」
「そ、そんなぁ……」