リシャルト
「ずいぶんとそっけないじゃないか。せっかく2人きりになれたというのに」
目の前にある端正な顔に、思わず尻込みしてしまう。
ユーリア
「私は、リシャルトがきっと疲れていると思って……」
リシャルト
「ふうん? さては、俺の反応を試したな?」
ユーリア
「そんな……」
ユーリア
「あなたじゃないんだから、そんなことはしないし、思いもつきもしません」
リシャルト
「なにを拗ねている?」
リシャルト
「久しぶりに会った恋人にキスもせず部屋へ戻る理由を、聞かせてもらおうか」