リシャルト
「お前に風邪をひかせてしまったら、ルドヴィクたちになんと言われるかわからないからな」
ユーリア
「でも……」
リシャルトに風邪をひかれるのも困る、と反論しようとして顔を上げたら……。
リシャルトは雨雲を睨むようにそっぽを向いていて、その耳がほんのり赤く染まっていた。
リシャルト
「……俺がこうしたいんだ。いいから大人しく雨宿りしていろ」