- ユーリア
- 「昔々、とても大きな力をもつ2つの国に囲まれたカトライアという小国に、1人の猛獣使いの少女がいました」
- ユーリア
- 「彼女は動物が大好きで、母親のように立派な猛獣使いになりたいと願っていましたが、芸を仕込む動物が見つからず困っていたのです」
- ユーリア
- 「そんな時、彼女は市場で檻に捕らえられている4匹の動物を見つけました」
- ユーリア
- 「大事なブローチを手放してその動物たちを買い取ると、なんということでしょう、彼らは人の言葉を話し始めたのです」
- ユーリア
- 「彼らは魔女に呪われ、動物の姿になってしまった隣国の王子さまでした」
- ユーリア
- 「猛獣使いの少女は、彼らの呪いを解くために力を貸すと約束します……」
本の内容を読み上げていた私は、うっとりと頬をゆるめ、小さなため息をもらした。
- ユーリア
- 「何度読んでも、素敵なお話だわ」
- ユーリア
- 「この猛獣使いの少女のように、あなたたちとお話ができたら……どんなに楽しいでしょうね」