はーい! みんな集合~!!
あ、あれ……?
クリックするページを間違えてしまったみたいだね
しっかりしろよ。カイ
ごめん。うっかりしてたみたい……
ちょっとちょっと!
前回と同じ言葉で始まったからって回れ右して帰っちゃダメ!
ここで間違いないから!
そーなのか? ったく。紛らわしいんだよ
ってことでー、じゃじゃん!
ここで問題! 今日は何の日だっ!?
と、唐突だね……。
ええと、『SNOW BOUND LAND』の発売日でしょ?
ピンポーン! さっすがカイだね!
うん……さすがに忘れないよ。クラエス
今日は僕達が待ちに待った日、だもんね
待ちに待った日ねえ……、まあ、別に俺は待ってなんかなかったけどな
よく言うよ~。昨日、オレの働くレストランにきて、そわそわしてたくせにー
クラエス、てめえ! それを言うんじゃねえ!
ええーどうして? 隠すことでもないじゃん!
そうだよ、アージェ。僕だって昨日は落ち着かなかったし
俺も……
わかるよっ! オレなんか楽しみすぎて昨日なかなか眠れなかったんだから!
けっ。そんなこと言ったら俺は一睡もしてねえっつの!
…………寝てないんだ
おまえら、ハモんなよっ!!
やっぱアージェも楽しみだったんじゃん。
ってことは。この日を待っていたのはみんな同じ、ってことでいいんだよね!?
もちろんだよ!
ねえ、みんな。この間のプレゼントの話覚えてる?
あったりまえだよ! ちゃーんと持ってきたよ!!
……しょうがねえから持ってきてやった
うん……こんなものでいいのか、少し不安だけれど……
大丈夫だよオルヴァ。彼女はきっと喜んでくれるよ
そうだね……
それじゃ、みんな彼女にプレゼントを渡そうか
うん!
おう
ドキドキ……する


あ、俺からのプレゼント……。
これね、キキョウっていう花だよ。ええと……ごめん。
もっと特別感があるプレゼントをあげたかったんだけど……
君を笑顔にできるプレゼントを考えたらやっぱり花しか思いつかなかった、
はは……いつもと一緒でごめんね
でも、俺花を見てるときの君の笑顔が大好きなんだ。
……本当に嬉しそうにするから、こっちまで嬉しくなる
って、これじゃ俺が君の笑顔をみたいがために花を送ったみたいだね……
ええと……君の笑顔を見たかったのもそうだけど、
俺は君と同じものをみて、一緒に同じ気持ちを共有したい
だから君に会えるこの日をずっと待ってたんだ。
たぶん君が思ってるより、ずっとずっと……
だからさ、今度は一緒に花を育てて一緒に笑顔になろう!
君が来てくれるのを、ずっと待ってるから。
あ、でも急ぎ過ぎて転ばないようにね?
じゃあ……待ってる
君へのプレゼント、すごく迷ったんだ。
何を君に渡せば、誰よりも一番喜んでくれるのかなって
でもやっぱり君がもらって一番うれしいのは花なんだろうなって。
だからこの花をあげようって思ったんだ
グラジオラスっていう花なんだって。
……なんで、この花なのかは聞かないでね。
……色がピンクでかわいくて君みたいだなって
君やカイみたいに、花に詳しいわけではないから、
見た目で選ぶしかなかったんだ
ただ……それだけだよ
そういえば、こうやって君に何かをあげたことなんてなかったよね。
いつも僕はもらってばかりだ
だから、今度は君にも……
もらってばかりじゃなく、ちゃんと返していきたい
その返すものが何なのかは……、今は言わないでおくね
じゃ、君が僕に会いに来てくれるのを待ってるよ
ほら、やるよ。これ
なんだよ。変な顔して。お、おまえが好きな花……だ。
確か……アガパンサスだったかな。
そんな感じの名前だった気がする。……花の名前なんかちゃんと覚えてねえよ
つか、俺が女に花をやるってありえねえことなんだからな!?
でも、おまえは花が好きだし、これが一番てっとり早いだろ
……気に入らなくても、文句は聞かねえからな。
俺がこうして渡してやっただけでもありがたく思えっ
……あ、違う! こういうこと言いたかったんじゃねえ!
お、俺が言いたかったのは……
ま……………
……待って……た
………………
ま、待ちくたびれたんだよっ!
ここに来るまでどんだけかかってんだっつの!!
……これ以上待たせんな
さんざんこの日を待っててやったんだ。もう待ってやんねえからな?
っつーことで、いいか?
これが終わったらすぐ俺んとこに来いよ。
ちょ……ちょっとだけなら、待っててやっから……
今日はね、スノードームケーキにしてみたよ~!
君の好きなショートケーキにしようと思ったんだけど、
それだといつもと変わらないからさ……!
これ作ってるとき、君の顔思い浮かべながら作ってたんだ。
これで君が笑顔になってくれるといいなーって
それでね……えっと! プレゼントはケーキだけじゃないんだ。
もう一個あって
この花も受け取って! ……くれないかな?
ケーキは食べたら終わりだけど、形に残るものを君にあげたくて!!
これリナリアっていう花なんだ。綺麗でしょ?
花に詳しくないからさ……でも、カイに聞くわけにはいかないし……。
だから俺、本読んで……あっ! なななな、なんでもない!
ええと……と、とにかく!
君にあげたいって思って選んだ花なんだ!
オレ、今日のこの日を本当に楽しみにしてたんだ!
だから、すっごく……すっっっっっごく嬉しい気持ちでいっぱいだよ!
あ。オレ、もう仕事だから行かなくちゃ……!
君も準備ができたら、オレが働いてるレストランにきてね!
ケーキ……は、今渡したから……
おいしいご飯作って待ってる! そしたら、一緒に食べようよ!
じゃ、待ってるね! 絶対来てねーーーーーーっ!
こんにちは
……何を呆けた顔をしているんですか?
私にここで会うことがそんなに意外でしたか?
……言っておきますが、私はあなたにプレゼントなど、
用意はしていませんよ?
私があなたにプレゼントを用意しなければいけない理由がありますか?
……ありませんよね。今のあなたと私は、そんな親しい仲ではないですし
あなたに優しくしても私には何の得もないということです。
それに、たくさん花をもらえたんですから、それでいいじゃないですか。
……不服そうな顔をしていますね
では、プレゼントの代わりにあなたに一言さしあげましょう
甘い言葉……なんて思ったら大間違いですよ
今後私達の関係がどう変わっていくかは、あなた次第です。
まあ、せいぜい頑張ってください
……あなたが私に会いに来るその日まで