美しいガラスの街≪透京-トウキョウ-≫
――この街は、呪われている。

呪いは透京の住人を街に縛りつけていたが、
ガラスを身に着ければ外へと出ることができた。
ただし、日付の変わる0時前に街へ戻らなければ
体はガラスとなり苦しみと絶望の中、死を迎えることになる――。

変わらない日常の中、透京に住む少女は魔法使いに出会う。
彼は少女にガラスの靴と呪いを解く方法を教えた。
“街の中心にある時計≪審判のアストロラーベ≫の時間を動かせ”と。

一方で、6人の男たちにメッセージカードとガラスの靴の片側が届く。
誰かの思惑なのか、それとも神様の悪戯か。

少女は知らない。
呪いに隠された真実もガラスの靴に込められた想いも。
そして幾多の涙と運命が重なり合う、美しくも悲しい物語が幕を開けた――。